2020-01-01から1年間の記事一覧
『背高泡立草』は第162回芥川龍之介賞受賞作である。つまり1番新しい芥川賞受賞作ということになる。 芥川賞の作品は難しいものが多い印象があると思うが、これも全く例に漏れず読みにくい。読み出してすぐは特に特徴的な文体に苦労した。 この作品の特徴は…
読みたい読みたいと思い続けて、先日やっと読んだ凪良ゆうの『流浪の月』。 これは多くの人に読まれて欲しいと思う。そんな作品だった。 あらすじを端的に説明するのは難しい。読んでもらった方が絶対に早い。実際公式のあらすじも読む前はなんの事やらと言…
三浦しをんの『光』を読んだ。いつもの三浦しをんとは大分イメージの違う、陰鬱で重たい作品だった。 美浜島という東京の小さな島で暮らす中学生の信之は同級生の美花と性的関係にある。ある日、島を津波が襲い、信之と美花、信之の遠縁で小学生の輔、そして…
東川篤或といえば『謎解きはディナーの後で』でお馴染みのミステリー作家で、主にユーモアミステリと呼ばれるような作品を多く執筆している。 私自身はずいぶん前に『謎解きはディナーの後で』を読んだ記憶があるが、それ以外の作品は読んだことがなかった。…
『The MANZAI』はあさのあつこの人気シリーズのひとつである。しかし、私はその存在を認識していたのにもかかわらず、今まで手を出してこなかった。私は好きな作家と聞かれたらあさのあつこと答えるぐらい、あさのあつこの作品が好きだ。なのになぜか読んだ…
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は2017年に山田涼介主演で映画化もされた東野圭吾のファンタジー作品だ。 まず最初に言うと私はそんなに東野圭吾が好きではない。これは読まなくてはならない事情があったので読んだ。 この作品を読む前もどうせお涙ごっつぁんのハー…
凪良ゆうの『美しい彼』を読んだ。凪良ゆうは『流浪の月』で2020年の本屋大賞を受賞した作家だが、なんとBL小説でデビューした作家と聞いて、『流浪の月』を買う前にこちらを購入した。 私は地元の書店で『美しい彼』を買った訳なのだが、『流浪の月』の隣に…